8844 コスモスイニシア【個別株・考察】

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こんにちは、カエルドライバーです。

今日はコスモスイニシアについて考察してみます。

銘柄概要

出典:マネックス証券 銘柄スカウター

時価総額200億弱の中・小型銘柄です。なお、moomoo証券によれば浮動時価は50億程度です。

時価総額が低いため、大型株と比べ比較的値動きが荒く、出来高も日によってバラバラです。

比較的ボラティリティ高めの銘柄と言えると思います。

また、PER、PBRはかなり割安水準です。

過去、売上・利益の成長が大きくなかった背景からPERは市場平均を下回る割安水準となっています。

また、PBRも1倍割れのため、今後東証を意識した何らか対策を講じる可能性あります。

出典:マネックス証券 銘柄スカウター

チャート

出典:Trading View

2018年頃からインバウンド向けホテル事業を開始し、軌道に乗りかけていたところでしたが、コロナ禍により需要が蒸発。長らく株価が底を這う状況となっています。

しかしながら、2022年後半から段階的なホテル需要の回復を受け、株価は1段上昇し、2023年4月の情報修正を受け、現在は500円台後半を推移しています。

なお、前期4Qにおいて、ホテル事業は黒字化しています。

カタリスト

カエルドライバーが注目するカタリストは以下のとおりです。

①ホテル事業の回復による銘柄の再評価

②ソリューション事業の上振れ

5月の決算後、株価は上に跳ねることなく揉み合っています。確かに全体の数字を見れば今期予想は強さに欠ける内容でした。

しかしながら、上記のカタリストにより今期の着地は上ぶれすることを想定します。

①ホテル事業の回復による銘柄の再評価

■ホテル事業の利益予想

出典:コスモスイニシアHP 決算説明資料

コスモスイニシアの事業セグメントの柱として住宅販売(レジデンシャル事業)・中古物件再生(ソリューション事業)があります。

コロナ禍期間中は金融緩和による不動産の高騰を受け、上記2セグメントが利益の柱でした。

しかしながら、今期の予想ではこれまで不調であった宿泊事業が「利益の半分以上」を占めています。一方でソリューション事業は前期から大きく減益予想となっています。

合計だけみれば前期と変わらないように見えますが、利益の内訳が大きく変化しており、収益構造のビッグチェンジが起きているのではないでしょうか。

■ホテルの運営・現状

それではここからホテル事業の詳細です。

同社のホテル事業は基本的にMIMARUの運営・開発したMIMARUの売買です。

MIMARUの運営は一般的なホテル運営者と同様、ホテルを運営し、運営によって得た宿泊代金から経費を引いた最終利益の一定割合(あるいは固定額)をホテルオーナーに支払うというものです。

同社ホテルの特性として多人数宿泊(3−4名宿泊)を前提としたものとしており、和の内装等、インバウンドをターゲットにしています。AGODAやBOOKINGなど海外の予約サイトでもMIMARUは多数掲載・高い評価を得ており、インバウンド旅客獲得に注力していることが伺えます。

多人数宿泊を前提としたホテル構成により、集団宿泊を良しとしないコロナ禍において、他のホテルよりも大きく落ち込んだことが想定されます。

しかしながら、直近では大きく事情が変わっているように思います。

直近の訪日外客数を見ても訪日客は66%程度回復しており、ウエイトの大きい中国を除けば約80%程度まで回復しています。

また、予約サイトを見る限りですが、円安の進行により予約単価が大きく上昇しているように思います。

また、共立メンテなどのホテル運営者の決算説明を見ても今期はREVPER(客室単価✖️稼働率)が上昇することが示唆されており、ホテル運営各社強気な見通しであることが伺えます。

出典:コスモスイニシアHP 決算説明資料

同社の今期予想ですが、24年通期は2023年4Qより少し強い程度の見通しです。しかしながら、訪日外客数は4月において、3月よりもさらに回復しており、円安傾向が継続する現状を考慮してもこれはかなり弱気な見通しではないでしょうか?

なお、定量的なデータは示せませんが、コロナ禍において不動産各社はキャッシュフローが稼げないため、ホテル開発を減少させており、供給が限定されている点も、今後の客室単価上昇に対する追い風になると思います。

※2019年まではインバウンド増加により活発にホテル開発がされておりました。

また、ホテル運営者→ホテルオーナーへの賃料は変動又は固定の体系ですが、これまでホテル事業が赤字だったことを考えればある程度固定賃料が多いことが想定されます。

そのため、損益分岐ラインまでは利益が薄いですが、一定のラインを越えれば同社の利益がかなり増加することが考えれます。同社はコロナ期間中にもホテル着実にホテル数を増やしており、その効果が結実するかもしれません。

■ホテルの売買

次にホテル売買ですが、ホテルアセットはインバウンド回復のよる収益改善が期待でき、数少ないアップサイドを取りやすいアセットの一つになっています。

今期の同社にホテルの売り物があるかは分かりませんが、稼働の回復により、今までよりも高く売りやすい状況となっており、売却利益の増加も期待できるのではと想像しています。

決算によれば前期もホテルを売買しており、おそらく期末に売買するのではないかと思います。

②ソリューション事業の上振れ

不動産各社の特性として、売りものの数である程度売上・利益をコントロール可能という側面があります。

ホテルの内容でも触れましたが、今期予想ではソリューション事業の売上・利益予想が大きく低下しています。おそらくホテル売上の回復を見込んで多少弱ぶくんだ売却計画とした背景だと思います。

確かにコロナ禍において、金余り→不動産価格高騰により転売が活性化した背景があり、ソリューション事業が落ち着いてくるのも理解はできるのですが、同社のメイン事業の一つにて利益が半減するというのは少し控えめすぎる見方ではないかと思います。

大和不動産鑑定によれば、各国の利上げ・日本の金融緩和により日本のイールドギャップ(不動産の期待利回りー国債の利回り)は各国に比べ魅力的な水準になっており、日本の不動産マーケットは外国の機関投資家にとって投資しやすい環境となっています(円安による追い風もあります)。

前期の決算においてもソリューション事業の利益予想と着地は44億円→54億円と20%以上、上振れた数字で着地していますので、前期同様、かなり控えめに予想していることも否めないと思います。

リスク

上記のとおり予想してきましたが、リスクとしては以下のような内容が考えられます。

・インバウンドが何らかの事業で回復しない(むしろ減退する)

・急激な円高が進行する

・不動産のバブルが進行し、不動産の仕入れが難しくなることによるソリューション事業部の売上・利益低下

また、邪推かもしれませんが、同社は2026年が最後の中期経営計画を定めており、まだ3年以上先となります。仮にホテル事業が好調で予想を上振れたとしても、計画達成に向け、売却物件を温存し、ソリューション事業等を無難な数字に調整してくる可能性があります。

なお、同社は自己資本比率改善を中継に掲げており、自己資本を減少させる自社株買いは期待できないと思われます。そのため、仮にPBRを改善するのであれば配当の増加が考えられます。

※直近の自社株買は役員付与の趣旨であり、株価上昇目的ではありません。

まとめ

以上、コスモスイニシアを考察してみました。

リスクはある程度想定されるものの、現在の市況においては限定的であり、インバウンド回復や円安の継続状況を考慮すれば、アップサイドリスクの方が大きいとカエルドライバーは考えています。

・時価総額が低いため、もともと同社は注目度が低い

・決算説明資料を毎期出さないなど株価対策に熱心でない

・売上が4Q集中のため、決算カタリストが遅くなりやすい

など、すぐに株価が上昇する確率は低いかもしれませんが、インバウンド回復のニュースが出るたびに徐々に注目を集める銘柄なのではと考えています。

以上、ご参考になれば幸いです。

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